【日本のシンクタンク】
公共分野 シニアコンサルタント
【国家公務員】
霞が関勤務 Ⅰ種人間科学Ⅱ区分(現:総合職) 係長(他省庁への出向経験もあり)
名越 愛海 氏 31(当時)歳 / 女性
学歴:旧帝国大学 教育学部 卒
旧帝国大学大学院 教育学研究科 修了
(株)エリートネットワーク様にご支援頂いた転職から4年が経過し、新たな環境での区切りがついたところで、この度、『転職体験記』の執筆の機会を頂きました。
大変畏れ多くはありますが、これまでご支援頂いた皆様への感謝とともに、今まさにキャリアプランについてお考えの皆様にとって、何らかの励みになることを願い、ここに振り返りをさせて頂きます。
私は、ある地方都市の出身です。
制約が多い生活の中で外の世界と接することが出来る「学校」という仕組みに興味を抱き、大学では教育学を学びました。
次第に、誰もが当たり前に日々幸せな生活を送ることが出来る環境を整えていくためには、国として必要なサービスを担保していく行政の役割が極めて重要であるとの思いに至り、卒業後のファーストキャリアとして国家公務員にチャレンジすることにしました。
幸運にも、ある中央省庁に総合職として採用して頂きました。
係員時代は、国際的なイベントの誘致や日本全国への影響が大きい制度の検討などを担当しました。
0時に退庁出来れば早い、というような生活が続きましたが、尊敬する上司・同僚に恵まれ、任期を全うすることが出来ました。
その後も、1~2年で部署を異動し、時に未経験の分野を担当することもありましたが、どの部署でも非常に多くの学びを得たので、無駄だと感じたことは一つもありませんでした。
特に、様々なステークホルダーの話を丁寧に聞き、漏れなく記録・整理するとともに、目指すべきゴールに向けて合意形成を図るスキルは、中央省庁だからこそ磨かれたものであると実感しています。
加えて、中央省庁を離れた今でも、元上司や同僚、ご一緒させて頂いた有識者の先生方など、今でも続いている沢山の方々とのご縁は、私自身の糧となっています。
このように、新卒で国家公務員を選択したことについては、一切の後悔はありません。
元々、私の入省同期には女性が多く、誰もが長く働き続けられるような環境を紡ごう、という決意で霞が関の世界に入りました。
しかし、現実には、育児と仕事の健全な両立は非常に難しい問題でした。
私の場合、幸運にも授かった子供が双子で、産休・育休、復職後と、本当に多くの上司・同僚の皆様の心遣いに支えられ、何とか働き続けてきました。
とはいえ、朝5時台のレク対応、連日の業務の持ち帰り、子供をおぶりながら答弁の確認など、穏やかではない日々が続き、このままでは家族のバランスが崩れてしまう、という強い危機感を抱きました。
当時、志を同じくして入省した同期が何人も、エリートネットワーク様のご支援のもとで新たな道を見出し活躍していることを耳にし、私自身も相談する決意をしました。
HPのフォーム入力にも勇気を振り絞るような不安な第一歩でしたが、すぐに転職カウンセラーの松井様からお返事を頂戴し、銀座にあるオフィスで面談させて頂くことになりました。
松井様からは、「今までよく頑張ったなぁ」という温かい一言とともに、当時31歳という年齢からして、今が中央省庁の外(特にコンサル・シンクタンク)に出るラストチャンスであること、「目の前で走り去ろうとするバスに飛び乗れてさえしまえば、乗った先でいくらでも道が開ける。この機を逃さない方がよい。」という鋭いお言葉を頂きました。
努力してたどり着いた前職をドロップアウトする無念さと、松井様から伺った現実との間で揺れ動きましたが、これも一つの縁だと思い、松井様を信じて、ご提案頂いた「日系シンクタンクに絞っての出願」を決めました。
30代・二児の母、中央省庁での担当業務の幅の広さ(裏返せば、一貫した専門性の無さ)など、不利な条件ばかりだと自覚していましたので、「日系、公共領域」以外の希望は一切出さず、具体的な応募部門などは全て松井様に一任させて頂きました。
結果的には、上記の方針にて応募をお願いした翌日、すぐに連絡を下さった2社から短期間で内定を頂戴することが出来、転職活動を始めてから2か月足らずで現職への転職の意思を固めることとなりました。
このように、幸運にも、スムーズに活動を終えることが出来た理由について、いま面接官を担当する立場になって改めて振り返ると、
・「誰もが当たり前に、日々幸せに生活を送れる社会」を紡ぎたいという一貫した思い
・学生~国家公務員時代に身に付けた諦めない心
・相手に臆せず懐に飛び込む勇気と合意形成能力
などが伝わったのかなと思いますが、転職活動に際して取り立てて何かを準備したわけではありませんでした。
それでも安心して転職活動に臨めた背景には、松井様との面談で「あなたには勢いがあるからそのまま行こう」と素のままで臨むよう後押し頂いたこと、エリートネットワーク様の豊富な情報に裏付けられた的確な応募先の見極め・丁寧な推薦文、面接ごとのケアなど、手厚いご支援があってのことと理解しております。心から感謝申し上げます。
国家公務員からコンサル未経験での転職となりましたが、様々なプロジェクトの経験を経て、マネージャーに昇格しました。
現在は、様々な省庁様や企業様の支援をさせて頂いています。
松井様から頂戴した「バスに乗れさえすれば道は開ける」の言葉の通り、所属部署の再編など、大波小波に揺られながらも、道は途絶えることなく着実に広がっているなと感じています。
このようなチャンスを繋いで下さった松井様はじめエリートネットワーク様への感謝を忘れず、今後も、官民双方の経験を強みとして、独自のキャリアを築いていきたいと考えています。
最後に、今この文章をお読み下さっている皆様へ。
職を変えるということは、人生における非常に大きな決断だと思います。
私もこの間、大小様々な悩みや不安の中で、自分の力だけでは到底決断することは出来ませんでしたが、多くの皆様のお力をお借りして、今に至っています。
もちろん、ご自身の人生ですから、一人でじっくり向き合うことも大切です。ただ、時には外から背中を押して頂いてその流れに乗ってみることも、「前に進む」という意味では価値があるのではないかと思います。
私のような例もあるということが、少しでも皆様の後押しに繋がりますよう、願っています。