都心に根ざすデベロッパーに32歳で限界を感じ、7つの海を相手にする財閥系海運会社の総合職に

都心に根ざすデベロッパーに32歳で限界を感じ、7つの海を相手にする財閥系海運会社の総合職に

No.1585
  • 現職

    【東証プライム上場 財閥系 海運会社】
    陸上総合職

  • 前職

    【大手総合デベロッパー】
    都市開発部門
    →コーポレート部門
    →法人営業部門

高取 修司 氏 32歳 / 男性

学歴:県立高等学校 国際科 卒
国立大学 理工系学部 卒
TOEIC 840点

① 新卒での就職活動

つくばエクスプレスの開通、沿線開発の仕事に携わっていた父の影響を受け、中高生の頃には、公共性や社会性の高い仕事に就きたいという就労観が形成されていました。
また、この新線の開通と共に周辺の都市開発が盛んに行われ、自分自身の生活環境がどんどん良くなっていった実体験から、街づくりを通じて社会に貢献していきたいと考えるようになり、大学生になってからは自然と不動産デベロッパーを志していました。

私が就職活動を行っていた当時、民主党から自民党への政権交代が起こりました。
第二次安倍政権の発足と共に始まったアベノミクスと東京オリンピック・パラリンピックの誘致が重なり、東京都心の都市再生が本格化するタイミングであったことから、不動産業界全体としての成長性や社会的な注目度の高さも大きな魅力でした。

企業への就職と同時に大学院への進学も視野に入れ検討していたため、選択と集中の観点で、大手の不動産デベロッパーに絞り就職活動を行い、最終的には、複数の開発プロジェクトを抱え、それらを同時並行的に推し進めていたよく知られた大手不動産会社への入社を決意し、不動産業界でのキャリアをスタートさせました。

② 入社した総合デベロッパーでの担当業務

新卒で入社した総合デベロッパーは、ジョブローテーションを通じて様々な部門・業務を経験し、知見を深め、ジェネラリストを育てる人材育成方針でした。私も3年毎に部署異動をしながらキャリアを形成していました。

都市開発部門、コーポレート部門、法人営業部門と、畑の違う業務に従事しながら、大型都市開発プロジェクトに様々な角度・立場で携わり、20代のうちから濃密な業務を経験しました。
そのような中で、数多くのステークホルダーを巻き込み主体的にプロジェクトを進める力や、社内外の関係者と円滑に仕事をしていくためのコミュニケーション能力、複数のプロジェクトを同時並行で進めるマルチタスク能力を磨くことができました。

そして何より、素晴らしい同僚、上司、部下に恵まれました。どんなにハードルが高い課題や辛いことがあっても互いにサポートをし合いながら乗り越える一体感・団結力があり、この上ない職場環境で仕事に励むことができました。

③ 転職に至ったきっかけ

入社以来、全社を挙げて進めてきた再開発プロジェクトの目途が立ち、そこに私も一定の貢献を果たせたこと、そして勤続10年といういち個人としての節目も迎えるタイミングで長期的な視点を持って今後のキャリア・働き方を見直したことがきっかけでした。

この視点を持って、今後の中長期的な働き方や仕事内容について考えた結果、国内中心に都市開発を行っている前職ではなく、よりグローバルなフィールドで公共性の高い仕事をしていきたいと思い転職活動を始めました。このように私が考えた背景には、以下3つの要因が挙げられます。

1.ビジネスの成長性

長期的な視点で見た時に、前職の主力事業である国内中心のオフィス賃貸業の成長余力に限界を感じました。

我が国は人口減少社会に転じてからも、女性や高齢者の労働参加によって何とかオフィス需要が保たれていましたが、今後20年、30年スパンで考えると国内のオフィス需要が減少していくことは明白です。
一方で、近年では不動産デベロッパーはもちろんのこと、鉄道事業者など様々な事業会社が都心部においてオフィスビルを開発しています。
大量供給によって需給が緩むことが予想されており、国内中心のビジネスモデルだけでは事業の成長を望みにくいという危惧がありました。

海外進出、もしくは別のビジネスモデル構築が必要なのですが、残念ながら前職の会社はそこに取り組むことができておりませんでした。

2.顧客層のターゲット

都心部で都市開発を行っている以上避けられない部分ではありますが、前職の街づくりは特定の顧客層に刺さる商品企画やサービス提供を行っています。
広く一般の人々の生活を支えたいという私個人の想いと、会社が事業を通じて社会に与える価値の方向性にギャップを感じていました。

3.グローバル

先述の通り、前職は国内中心に事業を展開しており、今後もその方針を大きく転換する見込みはありませんでした。
法人営業の業務を通じて海外の顧客とコミュニケーションをしていく機会が増えていく中で、国際科に通っていた高校生時代から思い描いていた「グローバルに活躍していきたい」という想いが年々強まり、そのチャンスが多い企業にチャレンジをしたいと考えました。

④    転職活動

公共性とグローバルを軸にしていたため、今回の転職活動ではこの軸に合致する海運業界を中心に転職活動を行いました。
そんな中、(株)エリートネットワークの転職カウンセラーの篠原様からスカウトシステムを通じてお声がけ頂き、面談をしたことが私の転職活動の第一歩でした。

人生初めての転職活動で右も左も分からない私に対して、転職活動について一から丁寧に教えて下さいました。
また、互いのコミュニケーションの方法についても、積極的に対面での面談を提案して下さるなど、非常に手厚く対応をして頂きました。

海運業界への転職支援実績も豊富で、業界に関する知識や選考に関する経験値が他のエージェントの方よりも図抜けている印象を受けました。
篠原様との複数回の面談を重ね、応募企業を財閥系海運会社に絞り、書類選考や面接の準備を2か月程度かけて進めていきました。これらの準備の中で私が特に工夫した点が2つあります。

1.応募企業の社員に会って話を聞き、自分自身の中でその会社の業務や組織風土の解像度を高めていくこと

言うまでもありませんが、転職は人生にとって重要な決断です。
その一方で、新卒の就職活動ほど時間的余裕がなく、限られた情報の中で判断をしなければいけないことも多々あります。
また、私のように新卒から長く働いていた会社を離れる場合、良くも悪くもその会社に染まっていることがあり、新しい会社が自分にフィットするかどうかをきちんと見極める必要があります。

その判断をしていくにあたっての情報収集として、社員訪問は最も有用であったと感じています。
業界におけるポジショニングや顧客との関係性、会社の中の雰囲気(社風)などは実際に話を聞くことで得られるものも多いですし、学生時代のOB・OG訪問とは違ってお互いがビジネスパーソンとしての会話になるため、より踏み込んだ実務的な会話になることも多かった印象です。

私は、知り合いに紹介してもらうなどして社員の方との面談をそれぞれ複数回実施しましたが、選考における情報収集はもちろんのこと、実際に働くイメージが沸くか、組織にマッチするか、心の底から転職したいと思えるかを推し量る上で不可欠なステップでした。

2.実際に港に行って、船を見学すること。また、その会社の歴史を知ること

この点は、篠原様にアドバイス頂きました。
海運業界特有の選考準備かもしれませんが、実際にアセットを持ち現場で仕事をしている会社の選考を受ける上では、これまた不可欠なステップであったと思います。
週末の空いている時間を使って、息抜きも兼ねて関東近郊の港を訪問し、実物の船を見学することで、海運ビジネスのスケール感やダイナミズムを感じることができました。

海運業界を志望した理由は先述の通り、理屈の部分ももちろんありましたが、もっと直感的な、率直な気持ちとして船を使った仕事にロマンを感じたことも理由の一つでした。

書類選考の通過後、面接による選考が始まってからは怒涛の日々でした。
前職の業務との両立は体力的にも精神的にも苦しい部分はありましたが、気が付けば私の転職活動は終わり、最終的に第一志望にしていた会社から内定を頂くことができました。

この間、篠原様と連絡を取らない日はないくらい、毎日のように電話やメールでやり取りをして、選考のサポートを頂くことができました。
文字通り同じ船に乗っている感覚があり、一つの目標に向かい手を取り合って、伴走して頂きました。
篠原様の支援無しにはこの結果は存在しなかったと感じており、二人で勝ち取った内定です。

⑤    最後に

振り返れば、この転職活動は私にとって簡単なものではありませんでした。
家族を除いては誰にも相談することができず、ある意味孤独の中で、自分の人生にとって重要な意思決定をしなければいけませんでした。

そんな中でも、篠原様は真剣に向き合い、転職のプロとして、時には人生の先輩として的確なアドバイスをして下さいました。
選考が佳境に入り、思い悩んでいる際にも励まして頂きました。この場を借りて、心からの感謝を申し上げたいと思います。

内定はゴールではなく、スタートです。
心機一転、自分自身の大義を果たすため、これまでの経験を存分に活かし、新たなフィールドでの挑戦をしていきたいと思います。

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