【水処理プラントの全国展開するエンジニアリング会社】
監査室 全社・グループ会社の内部監査
【茨城県の地方公務員】
総務部門と福祉部門をローテーション
→内部監査
→採用人事
→契約内容審査
新谷 紗和子 氏 43歳 / 女性
学歴:茨城県立 水戸第二高等学校 卒
茨城大学 教育学部 卒
TOEIC 630点
日商簿記2級
高等学校教諭免許(英語・理科)
新卒で就職活動をしているときに考えていたゴールは、地方自治体のような、「安定」かつ「手堅い」ところへ就職することでした。
就職したところで定年までずっと働き続けたいとは思っていませんでしたが、産休・育休が取りやすく、女性が働き続けられる風土・制度があるという点で「地方公務員」を志すようになりました。
そのため、大学3年次には「地方自治」のゼミを選択し、地方行政の勉強を進める一方で、教育学部だったため、4年次には教諭免許の取得のため母校の高校へ教育実習に行きました。
教育実習では、母校の生徒たちがとてもかわいく素直で「教師もいいな」と一瞬思いましたが、実際に教師になった先輩たちから話を聞くと、荒れた高校で生徒の対応に苦しんでいるとの声もあり、やっぱり「地方公務員」だなと勉強に励みました。
就職活動中は、本命の地方自治体の試験を受ける前に地方銀行に応募・訪問し、公務員の筆記試験や面接試験の練習をしました(今思えば大変失礼なことですね……)。
結果として、内定を複数社から頂いた中で、最終的には、「安定性」「継続性」を軸に役所へ就職することを決めました。
入庁後は、総務部門と福祉部門を3年から5年のスパンで異動し、係長に昇任後は2年毎の異動が続きました。
福祉部の主任級で担当した国民健康保険や後期高齢者医療保険の賦課徴収や滞納整理を通じて、税の徴収にあたって不満を表す方への対応(クレーム対応)や、数字・制度をわかりやすく説明・説得する力が身に付いたと感じております。
その後、内部監査や人事の部門に異動し、「合規性」「効率性」を意識した上で、人的資源が適正であるかという提案をすることができるようになりました。
係長に昇任後、初めて異動した先が内部監査の部署でした。
行政委員会という、執行部から独立した機関での業務は初めての経験でしたが、庁内全体を俯瞰して全体最適のために提案をできる部門であったため、やりがいがありました。
2年間在籍し、3年目も意欲的に内部監査の仕事を続けたいと思っていましたが、未経験の人事部門へ異動し、採用と人事評価業務を中心に担当しました。
多忙ではありましたが、採用の面接官も経験して達成感はありました。
人事部門では人材育成計画の骨子を策定しましたが、また2年で異動となりました。
当初は別担当での配置予定でしたが、課長の権限で契約部門の係長へと配置されました。
庁内で最も多忙な部門であり、深夜残業も連日続いていたため「事務分担を見直してほしい」と進言するも受け入れてもらえませんでした。
帰宅後に家族の顔を見ることもできず、夫に家事と育児の負担がかかってしまい、心身ともに限界を感じるようになりました。
「今後も専門的なキャリアを積めないまま、未経験の部門でマネジメントを行う異動が続くのだろうな」と実感し、このまま役所で定年まで働くことを私自身は望んでいるのだろうかと自分に問うてみました。答えは「否」だとはっきりと分かりました。
転職活動を始めてみて、履歴書や職務経歴書を作成する中で、自分のキャリアを見つめ直しました。
自然と「内部監査の仕事をしたい。今後は、ジョブ型雇用で内部監査のスペシャリストになって貢献したい」と思うようになりました。
転職を考える前は、仕事で残業が続きツライことがあっても、「2~3年で異動するし」と一旦飲み込み、平日は幼少期の子供との時間も取れない状況で疲れ切っていました。
それでも、ゼネラリストとして公務員のキャリアを積み、いずれ管理職になるであろう人生になんら疑問を感じていませんでした。「みんな通る道だ。仕方がない。いずれ残業の少ない部署に行けるだろう」と諦めていました。
しかし、現実は、大変な部署で耐え切ってしまうと、次も大変な部署に配置されるということを実感しました。
そんな中、定年延長により65歳定年が規定され、「仕方がないと飲み込んで耐える」という考えで20年以上働くことは幸せではないとの結論に至り、「仕方がない」「飲み込む」という考えを捨てようと決意しました。
転職で譲れない軸は
1.内部監査業務
2.在宅勤務が週3回以上可能
3.残業が月20時間以内
4.前職の年収と比較して100万円減まで
の4点としました。
子供の養育費とお迎えを考え、自分が無理をし過ぎないことを考慮しての軸です。せっかくの転職、残りの人生は悔いのない働き方をしたいと思いました。
WEB試験の勉強時間を作ることが大変でした。
入庁後20年が経過しており、採用試験を行う側にはなっても受検する側はブランク20年。家事と仕事の合間を縫って勉強するのは骨が折れました。
ただ、勉強する時間を子供と合わせて集中し、コミュニケーションを図るのは楽しく、苦ではありませんでした。
自分は「学ぶ」ことが好きなんだと改めて気付き、「自分で調べて学び、他人に気付きを与え提案する」監査業務の仕事は自分に向いていると改めて思いました。
(株)エリートネットワーク様にお世話になる前、企業様からダイレクトに応募依頼を受けたものの、最終面接で「不合格」となることがありました。
今思えば、ダイレクトスカウトから短期間で最終面接まで来たから大丈夫と「過信」があったのだと思います。
一方、エリートネットワークの転職カウンセラーの杉本様よりご提案頂いた企業様から内定を頂くまでの間は、面接の前後で必ず電話やメールで激励とフォローがあり、平常心かつ自信を持って挑むことができました。
面接前の杉本様の激励の中で「あまり背伸びせず、自然体のリラックスした状態で臨んでいきましょう。少しゆっくりと朗らかに、時折笑顔を交えて対話する事を心掛けて下さいませ。」というお言葉を頂きました。
すると、力んでいた自分の肩がすっと落ち着き、普段の自分らしさを出し切れました。
また、面接後には率直な所感をお伝えする場を設けて下さり、その内容を踏まえて先方へ援護射撃をして下さったことも大変心強かったです。
面接前後のこのようなフォローは絶大な効果があり、杉本様のお陰で内定を頂くことができたと考えております。
さらに、退職に向けてのアドバイスでは、上司への退職の伝え方や対応を細かく直接お電話で教えて下さり、大変ありがたかったです。
内部監査の業務経験は2年と浅く、新しく学ぶことが多いと考えています。
民間企業での就業経験がないので始めは苦労することもあると思いますが、面接及び内定後のオファー面談でも丁寧に対応下さった次の職場で、行政で培った経験をしっかりと発揮したいと思います。
そして、業務経験と学びを積んで監査人として貢献していきたいです。