東証マザーズ上場 広告制作会社 法務部 法務担当
未就労 司法浪人
文 家俊 氏 27歳 / 男性
学歴:九州大学 法学部 卒
地方国立大学 法科大学院 修了
TOEIC 715点
私の出身ロースクールは既に募集停止が決定した地方国立大のロースクールで、ネームバリューは全く期待できませんでした。また、司法試験勉強に2年間を費やした27歳という私の年齢は、大きなハンディキャップになることも分かっていました。そして当然のことながら、未就労の私にとって就職活動は人生で初めてのことであり、最初は何から始めるべきかさえも分からず、途方に暮れるばかりでした。
このような私でも、(株)エリートネットワークの転職カウンセラー、廣重様のお蔭で、どうしても入りたいと心から願った広告制作会社の、しかも法務職に就職することができました。
私と同じような境遇にあって、これから就職活動を始められる方々は不安に押しつぶされそうな状況にあると思いますが、是非前向きな心持ちで、廣重様のアドバイスを実践し、内定を勝ち取って頂きたいと願っています。
私が就職活動を始めるにあたって大切だと感じたことは、司法試験への未練を捨て、心機一転して活動に専念する心構えを持つことです。
私は3回目の司法試験を2017年5月27日に受け終えた後、翌月の6月1日から本格的に就職活動を始めましたが、この短い間に社会人経験のある友人や恩師を捕まえては質問攻めにしました。私が質問したのは、①働くとはどういうことか、②働いていて大変だったことは何か、③私が企業で働くとしたらやっていけそうか、等、働くことについて具体的なイメージが湧く質問です。その上で、私は本当に働きたいのかを自問自答し、最終的に本当に心の底から働きたいと感じたので、就職活動に全力投球することができました。
このようなことを行ったのは、前年にも就職活動のために資料収集をしたり就職支援課を訪れたりしたものの、司法試験に未練があり、全く就職活動に身が入らなかった経験があったからです。ここから、司法試験への未練は就職活動にあたり邪魔にしかならないとの実感があったので、今回就職活動を始める前にしっかりと心構えができたことは、非常に良かったと思います。
また自分の経験上、親族・友人・恩師等の法科大学院についてよく知っている人に今後の進路について相談することはあまりおすすめできません。なぜなら、相談した場合には、大半の人が司法試験を断念することは勿体ないと言うからです。
司法試験勉強に多くの時間と資金を費やしてきた、法科大学院修了生の客観的な状況を踏まえれば、周囲がそのようなアドバイスをすることは当然です。従って、就職への決断は、自分で悩み葛藤した上で、最終的に自分自身で決断しなければならないと思います。
私は(株)エリートネットワーク様を含めて4社のエージェントに就職支援をして頂きました。ここで私が言っているエージェントとは、実際に企業を紹介して頂きエントリーシートの提出までしたエージェントという意味です。4社の他にも面談を受けたエージェントは幾つかありましたが、紹介して頂ける求人が私の求めるものと大きくズレていたり(例えば、未経験大歓迎のシステムエンジニア職等)、更にそもそも私の経歴では紹介自体が難しいと断られたりしました。
また、転職支援で有名なリクナビNEXTやDODA、en等にも登録しましたが、メールボックスが大量の求人案件やエージェントからのオファーで埋め尽くされ、情報の洪水に溺れてしまい上手く使いこなせませんでした。
私は、リクナビNEXTやDODA等の大手就職支援サイトからメールで送られてくるエージェントのオファーよりも、実際に法科大学院修了生の就職を支援した実績があるエリートネットワーク様を含めた、4社のエージェントの方が信頼できました。
もっとも、リクナビNEXTやDODAを利用して良かったこともあります。それは、登録の時に自己PRや職務経歴を何度も書くことになったので、文章を推敲する機会が必然的に多くなり、自己分析のような役割を果たしてくれたことです。これで頭を整理することができ、やりたい仕事が見えてきました。
また、他の人の『転職体験記』も沢山読んだので、自分と他人の考えを比較することができ、自分が仕事に求めるものを更にブラッシュアップできました。
このような過程を経て明らかになったのは、①社会貢献、②プロフェッショナル、③グローバルという3つが、私が仕事に求めるキーワードだということです。これらをキーワードとして頭に入れていたお蔭で、面接の場では採用担当者に志望理由や将来のビジョンを明確に伝えることができました。
その他に私がやって良かったと思ったことは、エージェントの方に向き合う際に素直になることと、自分のキーワードに結び付けて企業の情報収集をすることです。
1つ目の、エージェントに素直になるということは、かっこつけや遠慮をせずエージェントに本当のことを言うという意味です。
例えば、私は面接の前日にも拘わらず、担当の廣重様に明日面接に行く企業が実際に何の仕事をしているのか今ひとつ理解できていないと音を上げてしまいました。前日なのにこのような準備不足では廣重様に怒られるかなと思いましたが、廣重様は私のために同社における仕事のプロセスを丁寧に教えて下さいました。
これにより私は、この企業に就職した場合に私が行う仕事を具体的にイメージすることができましたし、そのような仕事に関わりたいという思いが強くなりました。そして、面接でその思いをアピールすることに成功し、最終的にこの企業から内定を頂くことができました。
私にとっては面接に進んだ企業の中でも、ここでなければ入社したくない!と思うまでにその企業のことを魅力的に感じていたので、あの時廣重様に、自分の準備不足を素直に話して本当に良かったと思っています。
エージェントは私たちの味方なので、準備不足であっても本当のことを伝えることが大事だと思います。そうすることで信頼関係が生まれ、エージェントの方もより身が入り全力でサポートしてくれます。
2つ目の、自分のキーワードに結び付けて企業の情報収集をすることは、効率良く情報を得る上で役立ちます。
例えば、私の場合はホームページで震災支援の紹介を見て「これは社会貢献に繋がっているな」や、「海外に子会社があるからグローバルな仕事にも関われるな」など仮説を立てて情報収集をしていました。また、担当する面接官が分かっている場合には、経歴や実績などを調べて自分のキーワードに関連付けられるかも考えていました。
このように一定の方向性を持って企業の情報収集をしたお蔭で、面接では自分の仕事に対する思いやなぜ同社を志望しているのかという動機を十分に伝えることができたと思います。
面接では何が聞かれるか分からないので、情報収集を入念にしておくと安心ですし、方向性を固めて情報収集を行うことで、実際に調べた情報を面接で活かすこともできます。是非、実践してみて下さい。
私の一番の失敗は、なぜ法律を学ぼうと思ったのかという根っこの部分を十分に練り上げていなかったことです。そのため、2次面接でこの質問をされた時にはパニックになってしまい、自分でも何を言っているのかよく分からない返答をしてしまいました。
私は法科大学院にまで進学したことから、そこで身に付けた知識を生かすために法務職を希望していましたが、そもそもなぜ法律を勉強するようになったのか、というきっかけを掘り下げて考えていませんでした。
そのため、面接官に「この人に法務を任せて良いのか」という疑念を抱かせてしまったのだと思われます。
実際に私が法学部に進学したのは消去法である部分が大きかったので、とっさに説得力のある理由を説明することができませんでした。しかし今考えれば、入学当初に積極的な理由がなくとも、長年法律を勉強してきたことで法律が好きになっていたことは間違いないので、現在は法律がとても好きであることを素直にアピールすれば良かったと思いました。
面接官は今後自社で末永く活躍できるかを判断するために応募者を見ているので、なぜ大学で法律を選択したのかという理由はしっかり考えておいた方が良かったと反省しました。
今回私が廣重様に感謝したいことは、就職活動を入念にサポートして頂いた点はもちろんなのですが、それとは全く関係のない私の身内の説得という部分でも大きく助けて頂いたことです。
私は第一志望の企業から内定を頂いたことで安堵し、早速母に報告しました。ところが、母は労働条件を聞くと私の就職に反対だと言ったのです。実は、私の上司となる方が面接して下さった1次面接は、大成功といえるぐらい良い雰囲気だったのですが、2次面接では前述した通り、なぜ法律を学ぼうと思ったのかという質問で説得力のある説明ができなかったため、その企業の中で私の採用に対して意見が分かれてしまいました。それ故、当初は正社員での採用だったところ、1年間は契約社員として働き、働きぶりで正社員へ登用するという条件になり、これが母を非常に不安にさせてしまったのです。
私自身はこの企業での仕事にとても魅力を感じていたため、契約社員になってでも入りたかったこと、そもそもこのような条件になってしまったのも私が面接で説得力のある返答をできなかったことが原因であり、私に落ち度があること、等の点から、今回の採用はむしろチャンスを頂けたという有り難い思いでした。
しかし、私がなぜこのような条件になったのかを母に説明しても、身内同士だとなかなか納得してもらえず、最終的にはすがるような思いで廣重様に、母を説得して頂けないか頼みました。
廣重様としてもこのような無茶振りをされて戸惑われたのではないかと思います(笑)。ですが、この時も廣重様は快く私のお願いを承諾して下さり、母の質問に対しても丁寧に経緯を説明して下さいました。
お蔭で今では母も私の就職に賛成してくれ、息子の人生の門出を全力で応援してくれています。このようなこともあり、廣重様には本当に感謝しております。
就職活動をする上でエージェントを利用することのメリットは、自分の置かれている現状を客観的に把握できることです。就職がトントン拍子で決まる人もいますが、そのような人ばかりではないため、何らかのトラブルや悩みが生じた場合に、その人の状況を外側から見つめて、客観的にアドバイスしてくれる人が側にいることはとても心強いことです。
もちろん、就職活動中の一歩一歩は自分で決断していかなければなりませんが、エージェントは就職・転職活動のプロですので、決断をするためにプロからアドバイスが得られることはとても貴重だと思います。
今回内定を頂いた企業は、私にチャンスを与えて下さったのだと考えているので、その期待に応えるためにも自分の能力を示し、死ぬまでここで働きたいと思っています。が、仮に何らかの事情により転職しなければならなくなった時には、上記の理由から、迷いなくもう一度エリートネットワーク様のお世話になりたいと考えています。
最後になりましたが、これから就職活動をされる方に私の『転職体験記』が少しでも参考になれば良いと願うと共に、皆さんの就職活動を心より応援しています!!