財閥系 総合商社 法務部 インハウスローヤー
四大法律事務所 パートナー弁護士
今西 裕司 氏 37歳 / 男性
学歴:東京大学 法学部 第一類 卒
ニューヨーク大学 ロースクール (LL.M.) 修了
日本国 弁護士(第56期 司法修習)
米国 ニューヨーク州弁護士
TOEFL(iBT) 104点
私は現在、企業法務を専門とする大手事務所に勤めており、弁護士になってからは十年以上が経ちます。今回エリートネットワークの転職カウンセラーである高橋さんにお世話になり、大手総合商社のインハウスに転職することになりました。
私がこれまでにやってきた業務分野は企業法務全般で、例えばM&Aや合弁契約を含むコーポレート業務、コンプライアンス違反事件における危機管理対応、訴訟紛争案件等を担当してきました。
法律事務所で充実した時間を過ごしてきたので、これまで転職を考えることはありませんでしたが、年次が上がり、子供達も成長する中でこのまま法律事務所に残って頑張っていくのか、それとも新たな道を選択するのか、真剣に考えるようになり、エリートネットワークに相談することにしました。
エリートネットワークとは元々何かコネクションがあった訳ではありません。ホームページを拝見して、弁護士の転職実績が多数あると知り、まずはお話を伺おうと同社のオフィスを訪問させて頂きました。
担当の高橋さんは、お会いしてすぐに、ご経験が豊富で当方の立場や希望を十分に考えて下さる方だと分かり、安心出来ました。そのため、他の転職エージェントには当たらず、全て高橋さんにお願いすることにしました。
当初は、本当に法律事務所を辞めるかどうかの決心も出来ていませんでした。しかし転職を考え始めるに当たり、これまでの弁護士人生を振り返り、自分がこれからどういう仕事をしていきたいのかを改めてよく考えてみました。すると、インハウスに転職したいという気持ちが自分の中で強く大きくなっていることに気がつきました。更に私の場合、決め手となったポイントは次の通りです。
①ビジネスの現場に近いところで働きたい
私には過去に一部上場企業への出向経験があります。この経験から、ビジネスの現場に近いところで働く面白さと大変さはそれなりに分かっていました。個人的には大変さよりも面白さが上回る印象であったので、企業で働きたいという気持ちが年を追う毎に大きくなっていきました。
②ワークライフバランス
子供達が成長するにつれ、より父親として果たすべき役割が大きくなってきたと感じていたことから、もう少し時間的に余裕のある働き方に変えていきたいと考えるようになりました。
③グローバルな場面で働きたい
法律事務所でも勿論グローバルな仕事は出来るのですが、私自身の経験からは、(会社にもよりますが)インハウスの方が日本の弁護士という立場に囚われずに広い範囲の仕事が出来るのでは、と考えておりました。インハウスとしての転職を考える内、そういった仕事に、より多く関わりたいという思いが強まっていきました。
高橋さんに転職先を探して頂くに当たっては、給与を含む一定の待遇と、安心して長く勤めることの出来る会社、という条件をお伝えし、これに基づいた候補を数社挙げて頂きました。国内のいくつかのメーカーもご紹介頂きましたが、上記の三点を叶えるという意味では総合商社が一番良いと判断し、総合商社数社にエントリーすることを決めました。
私は、これまで一般企業への就職活動は経験したことがなかったので(法律事務所の採用活動は一般企業のそれとは異なる)、分からないことが多く不安を覚えるばかりでした。そのような私に、高橋さんは丁寧にフォローして下さり、お蔭で滞りなく履歴書の作成、適性検査の受検、面接等を進めることが出来ました。特に適性検査については、これまでそのような検査を受けたことが一度もなく、難しく感じましたが、なんとか仕事の合間を縫って参考書を読み、受検を済ませました(が、残念ながら出来はおそらくあまり良くなかったような……)。
面接では、当然のことではありますが、なぜ今の法律事務所を辞めてインハウスに進もうとしているのかという質問を何度も受けました。しかし自分の中で上記三つの希望を叶えるにはインハウスが一番良いという判断がしっかり出来ていましたので、答えに窮することはありませんでした。
やはり、転職後に自分がどういう仕事をしたいのか(あるいは転職によって何を望むのか)明確なビジョンを持って就職活動に臨むことが、納得出来る転職先を選ぶためにも、面接対策としても重要なのだと思います。
長く働き慣れた職場を離れる決断をするのは勇気のいることでした。上司・同僚に対しては心苦しく思う部分もありますが、このタイミングで自分の人生を改めて見直し、自分の働きたい方向へ向けて新たな一歩を踏み出す転職が出来たことは非常に良かったと思っています。