東証一部上場 財閥系 大手海運会社 総合職
外資系 グローバル展開する総合ITベンダー 公益企業(電力)向け法人営業職
柏崎 康太 氏 27歳 / 男性
学歴:慶應義塾高等学校 卒
慶應義塾大学 経済学部 経済学科 卒
TOEIC 735点
ITパスポート
日商簿記検定試験3級
私の『転職体験記』を読んで下さっている方は、少しでも転職をご検討されている方だと思います。もし初めての転職であれば誰しも右も左も分からず、一歩踏み出すのは勇気が必要で、なかなか難しいと思います。しかし1人で悩んでいても、最適な答えはネットには絶対に転がっていないので、まずはエージェントさんにご相談してみて下さい。私自身も、エージェントさんに相談して最終的に望んだ企業への転職を決めることが出来た1人です。
私の『転職体験記』があなたの背中を押す一つの契機になれば幸甚に存じます。
新卒の際は、いわゆるミーハー就活でした。諸先輩方の勤める企業や、同期が志望している企業は名だたる大手企業だらけで、自然と自分も、他人に自慢したら“カッコ良さそう”な一部上場の大手企業に絞り、選考を受けていました。
その中でも唯一自分の中で持っていた企業選びの軸は「グローバルな仕事が出来る企業かどうか」でした。ただこの軸も“グローバルってなんかカッコ良さそうだから”という上辺だけの理由でした。
当時志望していた業界は、尊敬する方が在籍する海運業界を第一志望とし、ほか総合商社、航空、石油元売りを中心に選考を受けていました。当然ながら、上手くいく訳もなく、ミーハー就活な私の浅はかな考えや自己分析は見事にバレてしまい、上記の業界から内定を頂くことは叶いませんでした。滑り止めで受けていたIT且つ外資系という、志望とは程遠い業界の選考を受けることになり、最終的にはご縁あって内定を頂き、就活浪人をして親に迷惑を掛けたくなかった私は強い思い入れもないままそこでお世話になることにしました。
結果として成長することができた素晴らしい企業だったので大満足なのですが、今思えば新卒の時にもっと入念に対策して本気で挑んでおけば良かったと後悔しております。
法人営業職、中でも「お客様担当営業」というポジションで、国内の公益企業様(電力業界)をチームで担当していました。ハードウェア・ソフトウェア・クラウド・AI・SIサービスなど、モノからサービスまでと多岐に亘るプロダクトを対象に営業活動を実施していました。これら活動のメインは、かねてよりリレーションシップのある既存顧客への法人営業ですが、ビジネスの取引実績がない同グループ連結会社へ新規開拓をし、大規模な国家プロジェクト案件の契約を締結した実績もございます。
また「お客様担当営業」はお客様から見て「相談窓口」の役割を担います。お客様がご認識されている、もしくは潜在的な課題に対して、我々の対におり製品毎に存在する「製品担当営業」 をアテンドし、お客様とディスカッションをしながら最適なご提案を行う営業スタイルをとっていました。分業している前職には「製品担当営業部門」が多く存在し、多角化・複雑化するお客様の課題に対して、必要な組閣すべき「製品担当営業」も多く、提案を行う際のワンチームのリーダーも「お客様担当営業」のロールとして担っていました。そのため、私自身がたとえ入社2年目であっても、40〜50代のその製品に精通したスペシャリストな「製品担当営業」の複数メンバーを纏めなければならなかったので、その経験から培った 「メンバーを巻き込むリーダーシップ力」は自身の1番の強みだと自負しておりました。
ただ強みは各人それぞれ十人十色な部分だと思うので、一概には言えませんが、面接において「メンバーを巻き込むリーダーシップ力」やもう一つの自身の強みである「高い数字を残してきた営業実績」については、どの企業からも深くご質問を頂いたので、多くの企業が求めるスキル・人材なのかもしれません。
グローバル展開する外資系のIT企業に勤めていた私は、約4年半の間に部署はそのままでしたが、部長が4回代わりました。4回のうち1回は理事にご昇進されたことが理由ですが、残りの3回はリストラによるものでした。そして昨年末にも大規模なリストラがあり、自身が尊敬していた方もリストラの波を受けてしまったことを踏まえ、この会社に残り続けることが自分自身にとって本当に最適なのか、定年までのキャリアプランを改めて見つめ直すきっかけになりました。
そんな時、ふと新卒時代の自己分析ノートを見直していて、当時から企業選びの軸として掲げていた「グローバルな仕事」への想いが再燃したのです。
日系企業に勤める他の同期と比べて、外資系企業にいる私は比較的多くの給料を頂いており、そのことにどこか優越感と満足感を覚えていたのは事実です。そのため、「グローバルな仕事がしたい」という想いを、日々働いている中で常々感じながらも、見て見ぬふりをしつつ仕事を続けていました。(厳しい環境でしたが、成長のできる素晴らしい企業だったのも理由だったと思います。)
でもこの時、改めてなぜ自分は「グローバルな仕事」がしたいのか、グローバルな仕事といっても様々な切り口がある中で、どんな環境が良いのだろうと考えた時に、自分は「海外駐在」をしたいという結論に至り、この目標に再度挑戦したい!と強く感じたことを覚えています。
前職は上記の通り外資系企業の日本法人だったため、残念ながらその想いが叶う環境ではなかったので、転職活動を始めました。
転職でこだわった点は、やはり「海外駐在の可能性、そしてグローバルな仕事かどうか」です。
転職先の海運会社は、JICAさんやJETROさんなどの非民間企業を除き、総従業員数に占める海外駐在者数が民間企業の中でトップクラスです。このような「海外駐在が多い」という噂ではなく、実際の数字に対しても拘って企業を選んでいました。
逆に、こだわりを捨てた点は、今回正直ありません。強いていうならば、現時点での年収は少し下がってしまいましたが、将来性を見たら転職先も引けを取らない給与体系だと思っているので満足しています。
私が今回の転職活動を通じて気づいた点は、「他者と差をつけるには、徹底的な事前準備を行うこと」が最も重要であるということです。
転職活動は、本業をしながらであれば、どうしても時間に制限があり、新卒の時のように数多くの面接を受けることは難しいため、業界や会社を絞って受けることになります。ただそれは他の候補者の多くも同じ環境下であり、しかしながらその中で選ばれた人だけが内定を獲得し、入社することが出来ます。そのため、他の候補者よりも自身が魅力的であることを証明する必要がありますが、その中で私は「選考企業について、また自分自身のことについて誰よりも勉強・分析して理解し、徹底的に準備を行うこと」を意識し取り組んでいました。これが志望企業から内定を頂けた最大の勝因だと感じています。
上向きの転職を望むのであれば、正直言って書類を通過した方々は、自分よりもスペックが高く素晴らしい経験を積まれた猛者ばかりです。何十人、時には何百人と応募が集まる、誰しもが知るような大手企業であれば尚更です。
では自身はどういう行動をとったのか。今回は海運企業に内定を頂きましたが「絶対に入社してやる」と決意していたので、実際に港に訪問し、自分の足や目で船や港湾事業を見に行き、肌で感じたこと、思ったことを志望動機に盛り込むようにしていました。また海運企業と繋がりがあった訳ではないので、繋がりのある方に負けぬよう仕事内容への理解を深めるために、博物館や記念館にも訪れ、理解を深めるようにしました。
忙しさにかまけてこのような労力をかける候補者は意外と多くいません。実のところ自分も海運業界を受けるまでは実践出来ていませんでした。実際、これは半日で行ったことなので、週末のたった半日を費やすだけでHPやネット検索しただけでは出てこない、自分の目で見た生の情報を理解し、話すことが出来ます。もちろん在籍していた会社で他者よりも誇れる経験が出来ていれば不要かもしれませんが、圧倒的に足りていないと感じていた私は、この小さな努力で徹底的な準備をし、最終的には第一志望の海運会社から内定を頂くことが出来ました。(実際に最終面接で船を見に行ったことを副社長から高く評価されました。)
設備を持つ海運企業は船を見に行くことが出来ますが、設備を持たない他の業界でも工夫一つで何か他者よりも違いを見出せるはずです。転職のために1年間かけて資格等を取得した訳ではないのでそんなに大変なことはしていません。誰でも出来ることですので、是非取り入れてみて下さい。
ただ先述の通り、転職活動の序盤から出来ていた訳ではなく、最後の最後で気付き実践したことでした。選考スケジュールの都合上、海運業界を受ける前に総合商社など10〜15社程度に応募しました。幸いにも5社程度書類は通過し、面接の機会を頂けました。その殆どは1次面接を通過出来ませんでしたが、どうにか1社だけ最終面接まで進むことができました。ただ結果は落選。人事の方から頂いた講評の一つには「志望動機が甘かった」と返答がありました。
それを踏まえてご担当頂いた転職カウンセラーの篠原さんと対策面談を行い、具体的なアドバイスを頂いたことで火が付き、徹底的に事前準備を行うことを実行しました。
最初から実践しておけばもっと早く内定を頂けていたと反省する反面、今回の転職活動が初めてだったため、どこまで徹底的にやれば良いのかなんて正直分かりませんでした。そのため、強く志望していた企業の最終面接でお見送りになったことで、自身の詰めの甘さに気付くことが出来たので、結果を聞いた直後はかなり落胆しましたが、今思えば、落選したことも学ぶ良い経験だったと感じています。最後まで腐らず努力し続けることの大切さを学びました。
もう一点重要なことは、「自身の考えが一気通貫しているか」どうかです。
①なぜ転職を検討しているのか、②今いる会社では転職理由を実現出来ないのか、③なぜこの業界なのか、④なぜこの業界の中でも当社なのか、⑤入社したらどのような業務に携わりたいのか、⑥将来どのようなキャリアプランを考えているか。これらは全て繋がっていて、自分の経験に基づいて一貫した内容であるべきだと思います。
転職の面接でこれらの質問をしてこなかった企業はほとんどありませんでしたし、実際、一気通貫して説明出来なかった企業は面接を通過することが出来ませんでした。やはり企業は、自社に入って次は辞めないで勤め上げてくれるかを重要視しており、これらに一貫性がないと仮に入社してもどこかでギャップを感じて辞めてしまうのではないかと不安に感じて採用を見送ります。
この点は転職カウンセラーの篠原さんとも何度も面接前面談にて擦り合わせ、ブラッシュアップしましたし、これらの軸がぶれていないと自信を持って面接に挑むことができます。
外資系企業から日系企業への転職のため、働き方やカルチャーなどたくさんのギャップがあると思います。良いギャップであれば少しずつ受け入れ、逆に悪いギャップであれば会社に声を上げていき、当初の目標であった「海外駐在」を実現すべく実績を残していければと思っております。
正直、未経験の業界への挑戦でワクワク感よりも不安感の方がまだ勝っていますが、新卒入社のつもりで大海原に飛び込み挑戦し、ゆくゆくは海外駐在という航路を歩んでいければと思っています。
今回ご担当頂いたのは篠原さんでした。実は他のエージェントも大手から中小まで幅広く6社くらいから話を聞きました。最終的には、エリートネットワークさんだけに絞り活動させて頂いたのですが、なぜ数多のエージェントの中でもエリートネットワークさんを選んだのか、それは理由が大きく2点あります。
1点目は、大手企業の求人に強かったこと、2点目は、企業への法人担当者と転職希望者の担当を分業していないため、人事と距離が近く、普通では聞けない情報が生のままですぐに手に入ることです。
そして中でもなぜ篠原さんと歩んで行ったかというと、1点目は、レスがとにかく早いこと、2点目は、アドバイスや助言が適切であること、3点目は推薦文が丁寧であることです。
大手のエージェントは確かに大手企業から中小企業まで幅広く膨大な求人を持っていますが、とにかくレスが遅い傾向にあると感じました。選考者は不安でいっぱいの中で、連絡した質問の返信が1日後に来ると不安が更に募ってしまいます。そして選考を受ける企業のことを質問すると、分業されているためか、自身の担当カウンセラーが、その企業の担当者に質問内容を転送し、確認後、コピペで返信がくるため、安心感がありませんでした。追加で質問すると、企業担当者に再度聞くのが面倒なのか、右斜めな回答が返ってくることも多かったです。
その点、篠原さんとは二人三脚でやっている実感がありました。また面接前に、不安で心配な自分を落ち着かせるような情報や助言をして下さいました。(上記の「転職において、パッションを伝えることは重要です。そのため港へ船を実際に見に行って、自分の目や肌で感じて来て下さい」や「一気通貫を意識して志望動機を作成して下さい」は実際に篠原さんから頂いたご助言です。)
そして極めつけは3点目の推薦文の丁寧さです。あくまで個人的な印象ですが、他の大手エージェントさんだと私自身の推薦文は2〜3行の100文字程度で、職務経歴書に記載されている内容をコピペして、要約されていることが多かった印象です。人事部は職務経歴書を読めばその要約がなくとも理解できます。本来伝えて欲しいのはそこではなくて、職務経歴書に現われない人間性やバックグラウンドではないでしょうか。
篠原さんは1人の推薦状で最低800文字以上書いていると仰っていました。実は、去年は書類通過出来なかった企業に、今年も再度応募したのですが、今年は書類が通過して最終面接まで進むことも出来ました。1年間で自身のスキルや実績が大きく変わった訳ではなかったので、推薦文の巧拙が通過した勝因の一つだと感じています。
転職活動は前職のメンバーにはもちろん相談ができず、更に私は「上手くいかなかったら恥ずかしい」というプライドが邪魔して、友人にも相談が出来ませんでした。自身のスキルや経験から未経験業界へ挑戦が出来るか不安でしたが、その時に困っていることを全て包み隠さず相談したのは篠原さんです。その不安を払拭するために篠原さんからたくさんの的確なアドバイスを頂きました。改めてありがとうございます。
篠原さんのカウンセリングを受けてから約4ヶ月間の転職活動の中で多くの企業に応募し、何度もお見送りとなり、前職に手が付かなくなるほど強く心が挫けることもありました。もし今回内定を頂いた海運会社の選考がお見送りになったら、前職に留まって来年改めて頑張ろうと思っていたほど、本当に最後の頼みの綱でした。途中で諦めずに徹底的に準備をしたことで最後の最後で、新卒時代から一番行きたかった業界の企業から内定を頂くことになりました。前職で努力して良かった、転職活動を最後まで諦めずに頑張って良かったと、心から想い、正直涙が溢れました。自分を信じ続け、努力をし続ければ、必ずどこかで報われるのだと痛感しました。
もう少しで前職の勤務を終えようとしており、現在は次の職場で働くことに不安を感じながらも、新しい仕事にチャレンジ出来ることにとてもわくわくしながら過ごしています。今、この『転職体験記』を読んでいらっしゃる方にとって、私の経験が少しでもお役に立てれば幸いです。
最後に、篠原さん、他スタッフを含めたエリートネットワークさんのご尽力のお蔭で内定を頂くことが出来ました。改めてこの場をお借りして、厚く御礼申し上げます。
以上