臨床開発とは、開発の最終段階にある、厚生労働省による承認前の薬剤(医薬品候補)などを、実際に患者や健康な人に投与(治験)することによって、安全性(副作用の有無、副作用の種類、程度、発現条件など)と有効性のデータを収集し、それらを資料にまとめて厚生労働省に申請、医薬品としての承認を取得するまでの過程のことを言います。これに加えて、新薬の市販後のデータ調査(PMS)や、効能の適用範囲の拡大などにも携わります。
一つの医薬品を市販するまでには十数年という長い年月と莫大な費用を掛け、多くの試験を通過させなければならないため、厚生労働省により、治験に係わる製薬企業や医療機関の役割や義務などがGCP(臨床試験の実施に関する基準)という形で定められています。さらに、近年ではこの治験実施基準の義務化のため、新GCPの施行が各製薬会社に義務付けられています。