コーポレートブランディングとは、企業のブランドを構築することで、企業価値を高めることです。自社製品の売り出し戦略などを考えるプロダクトマーケティングとは異なり、企業全体のイメージや価値を向上させるのがコーポレートブランディングです。
意識の高い消費者は、環境への取り組みをはじめとしたCSRやコンプライアンスなどに対する企業の姿勢を評価して商品を購入する時代に成りつつあり、良い企業イメージ、ブランドイメージの構築は企業の重要な課題となっています。また、消費者や顧客だけではなく、従業員や株主など様々なステークホルダーに対するブランドアピールも求められています。
加えて、敵対的M&Aを防ぐための根本的な対策としても、コーポレートブランディングは重要な要素となっています。時価総額をUPさせるのに、有形資産を急に増加させることは難しいため、無形資産(ブランド、知的財産、人材など)の価値を増大させるための取り組みに注目が集まっており、なかでも定量化しやすいブランド価値のUPに注力する企業が増加しています。
BtoC事業を行うグローバル規模の大企業では、コーポレートブランディング専門の部署を設けているケースもありますが、ほとんどの企業では広報やマーケティング部門がその役割を担っています。ブランディング戦略の立案から企業ロゴの開発、CIの構築など、その業務の範囲は多岐にわたります。最近では、コーポレートブランディングのコンサルティング業務を行う企業も増加しています。